1-2 開倫塾の教育理念、経営方針、ドメインの定義
a) 事業構成は、3つのドメインの複合的構成
@開倫塾−メインの事業(利益獲得事業)
ANGO支援 開倫ユネスコ協会
B開倫研究所−社会貢献投資、SCR社会責任経営を実践するもの
なぜ学習塾が社会貢献活動をすべきと考えるのか−経営者信念
このようなことを考えるから、このような選択をする。
すべての学習塾が、このような経営をしているわけではない。かなり特殊な形をとっている。
NGO、NPO活動を行う際のmotivation(モチベーション)、 それを持つに到る動機付け。
b) 学習塾のドメインの特質
@「顧客価値」としての「学ぶに値する塾」づくり
顧客が学んで効用が高い4つの教育目標のうち「高い学力」以外のものは、学習塾の伝統的な目標ではないもの。
普通の塾を超えた塾を目指している。
このドメインを選択する考えとは……。
A「顧客価値」としての「学ぶに値する塾づくり」を実現する「コアコンピタンス」は、「教え方日本一」
*「情報」化社会
「知識社会(ドラッカー)」と「Knowledge Worker」とは。
「教え方日本一」とは、「教育労働者」という「Knowledge Worker」のbPを目指す目標。
では、どのように教え方日本一を「個人的」、「組織的」に高めるのか。
B実現された「顧客価値」が他の競争相手よりも卓越した競争優位を持つ(「顧客価値」のExcellence)、「顧客価値」がExcellenceであることを社会が承認するときの測定尺度が、「塾生数北関東一」という目標。これは、「教え方日本一」を調査可能、測定可能な尺度にするもの。
*いつから北関東一を目指し、各地でbPになったのか。
C従業員価値、「働くに値する職場づくり」
・employee's satisfaction (エンプロイーズ・サティスファクション)
なぜ「顧客価値(CS)」が必要か。
・学習塾の戦略的資源、最も重要な資源はcore competence(コア・コンピタンス)の中核を形成する人材(high skilled human resource ハイ・スキルド・ヒューマン・リソース)である。
・それゆえ、学習塾はHuman Business(ヒューマンビジネス)。このHuman Businessのmotivationを絶えずUP(アップ)していかなければならないので、「研修」に積極的に取り組み「教え方日本一」を目指している。
・そのとき、従業員に対する「見返り」、頑張ったときの「Return(リターン)」は何か。それがまさに「働くに値する塾づくり」である。
・「働くに値する塾づくり」の基本的な中身は何か。従業員価値として「3つの差別」がないこと。「人種」「性」「年齢」による制限がないこと。
・年齢による制限がないことが、「非解雇主義」つまり「解雇はしない」「定年はない」ことに。このような形でemployee's satisfactionを上げている。
・ただし、この「非解雇主義」は単なる「温情主義」ではない。
「非解雇主義」とペアになっているのが、「採用厳選主義」と「成果主義の賃金支払い方法」。採用のところで非常に厳しい選択をして、よい先生しか残らないように予めしている。そして、結果として成果が上がった人には、insentive(インセンティブ)を与えている。
では、成果は何で測定するかといえば、これは明確になっていて、「集客力」つまり人数をどれだけ集められたかと離塾率がどれだけ低いか、これらを測定して評価に反映させることによりincentiveを与えるのである。
・このemployee's satisfactionは只(ただ)で手に入るものではない。当然cost(コスト)を払わなければならない。