・ウォルマートといえば、お客はすぐに低価格と満足の保証を思い浮かべる。どこよりも安く、万一商品が気に入らない場合はいつでも返品できる、ということが人々の間に定着したのだった
・50セントで仕入れたんだから、それに30パーセント上乗せするんだ。それ以上は駄目だ。安く仕入れた分の儲(もう)けは、お客に還元する
・ヘルス&ビューティ商品(衛生・美容商品、以下HBA)を低価格で買い、在庫を保つこと
・歯磨き剤、マウスウォッシュ、頭痛薬、石鹸(せっけん)、シャンプーなどのベーシック・アイテムに仕入れ値ギリギリの安値をつけ、お客の注意を引いて店に来てもらうこと。こうした商品をお買得品として新聞で広告し、店内に高く積み上げれば「本当に安い」と評判になる。他の商品もすべて安くなっているのだが、30パーセントの値入れ率(売価を決める際の仕入れ原価への上乗せ分)を上乗せしているのに対し、HBA商品は原価売買なのである
・各店長には何でも思いついたことを試してみる自由が大幅に与えられていた
・自分が望んだことは部下に必ずやらせた
・「最先端を行こう。正しくやろう。今すぐ実行して、やり遂げよう」という会社の理念を打ち立てた
・strong manegement
・サムは店長以上の人物、自分と一緒に進んでいける人物を探していたんだと思う
・大卒者は床磨きや窓(まど)拭(ふ)きなどはしないものと思われていたのだ。当時の新人教育の方法は、職場に新人が到着すると、台車を渡し、30分以内に奥の倉庫から商品を運ばせるというものだった。誰もが同じ環境、理念、教育のもとで育っていった。私たちは今すぐ実行する行動派、前進型の人物を探していた
・自分の家計の管理ができる者なら、店の管理を任せてもいい
・草創期の店長たちと私に共通していたのは、商品対策を考えること(マーチャンダイジング)が好きだったことだ
・一番の売れ筋
・売れる商品に注目すること
・商品対策を考えない日は一日たりともなかった
・品揃えと重点販売の重要性をもっとも強調
・特定の商品を大量に仕入れて、人目を引くように演出。普段の売り場に置いていてはあまり売れない商品が、飛ぶように売れた
・新聞に載った他社の広告を利用して、自分たちの広告づくりをやった
・私は根っからの商略屋なんだ。草創期のウォルマートの店長は、重点販売をするには最高の立場だった
・現在のウォルマートはあのころのような突飛さはなくなったかもしれないが、わが社は今でも重点販売をするには最適の場である。それはわが社の伝統であり、これからも守っていくべきだと考えている。私は長年、重点販売を楽しんできた。ちょっとしたアイディアで、商品は驚異的に売れるのだ
・エンドキャップ(ゴンドラエンド=第三磁石売り場)やアクション・アレー(レジ前の主通路)のテーブルに、ありふれた日用品を人目を引くように積み上げて、大量に売った日の思い出が一番印象深い
・ベッドメイトという名のベッドパット
・私は例のように、うちの店で特売をするのに適当な商品はないかと彼に尋ねた
・しばらくの間は、私の選んだ商品があまりによく売れるので、自分は商品選びの天才ではないかとすら思った。だが、ついに私は気づいた。従業員は私が店をよく見回るのを知っているので、私(すでに会長になっていた)が選んだ商品を、前面に押し出す傾向があったのだ
・商品の販促コンテスト
・アクション・アレーに陳列台を置き、売れると思われる量に応じて、一品大量陳列
・アクション・アレーに陳列台を置き、自分でディスプレイを工夫して、そこをいつもいっぱいにしておく
・こうした重点販売は楽しいものだが、本来の目的は、店長はじめ店のすべての者に、次の教えを浸透させることにあるのだ。つまり、自分の店には、よく目を見開いて観察し、重点販売の工夫さえすれば、爆発的に売れて大きな収益につながる商品がいっぱいある、という教えだ