開倫塾ニュース2005年9月号

開倫塾ニュース2005.9月号巻頭言                  2005年8月24日
 
働くことの意味を考える
−勉強する理由とは−
 
                                            開倫塾
                                            塾長 林 明夫
 
Q  最近、中学校でお話をされているようですね。
A  (林 明夫。以下略)はい。東京都や千葉県の中学校より依頼があり、毎月1〜2回、中学2年生や3年生を対象に企業経営者の立場から「勉強する理由」や「働くことの意味」を話しています。受験を控(ひか)えてなぜ勉強するのかや、職場体験を前にしてなぜ働くのかなどについて中学生にも考えてもらいたいとの思いで話をさせて頂いております。
 
Q  では、お尋(たず)ねします。なぜ人間は働くのですか。働くことの意味は何ですか。
  自分自身や家族が生活できるだけの「収入を確保する」ためだと私は考えます。自分自身や家族が生活するにはお金が必要ですので、何らかの方法で生活ができるだけの収入を確保しなければなりません。
 ただし、働くといってもどんな仕事でもよいという訳(わけ)ではありません。他人の物を盗んだり人を欺(あざ)むいたりして、つまり犯罪を犯したり法律に反した行為(違法行為)をしたりして収入を確保することは許されません。社会のルールの中で仕事をしなければならないのは、スポーツをするときに決められたルールの中で競わなければならないのと同じです。スポーツの場合にルールを知らなければプレーできないのと同じように、仕事をするにあたっても何がルールであるのかを知ることが大事です。
 
Q  収入を確保する、つまりお金を稼ぐためだけに働くのは空(むな)しいと思うのですが…。
  すでに一生暮らしていけるだけのお金や財産があっても、そのお金や財産をどのように守っていくのかが大切な仕事といえます。
 しかし、私も含めて、一生暮らしていけるだけのお金や財産を持っている人はほとんどいないと思われますので、大多数の方は正当な方法で働いて収入を確保する以外に生きることが許されないのがこの世の中です。自分自身や家族のために働くことは素晴らしいことです。お客様つまり世の中の役に立たない方法で仕事をしたのでは収入になりにくいですから、収入が得られる仕事をすることでお客様つまり世の中の役に立つことができます。どのような仕事でもお客様つまり世の中の役に立つのですから、働くことは素晴らしいと思います。
 更(さら)に言えば、世の中の変化に合わせて仕事の内容ややり方を変えていかないと、いくら仕事をしてもお客様は離れていってしまいます。そこで、お客様に心から満足して頂くために、いつも創意工夫(そういくふう)をし続けなければなりません。そのためには、学校での勉強とは少し違う仕事上での勉強をし続けなければなりませんから、仕事は人間を育て鍛(きた)え上げます。
 
Q  仕事をする上で、今やっている学校の勉強は役に立つのですか。
  役に立ちます。小学校や中学校、高校、大学でした勉強の内容が確実に身に付いていればいるほど、よい仕事ができます。学校での教科の勉強も役に立ちますが、勉強の仕方や部活動・様々な行事を通しての学んだこともどこかで必ず役に立ちます。
 どのような仕事をする上でも一番役に立つのは、学校での勉強に取り組む際に身に付けた「自分の力で勉強する力」、つまり「自己学習能力」です。仕事をする上で必要となる勉強を自主的にした上で物事を自分の責任と判断で決めていかなければ、どのような仕事も先に進まないからです。学校での勉強はすべて、仕事をする上で役に立ちます。
 
Q  受験勉強も仕事に役立つのですか。
  もちろん役に立ちます。受験勉強というのは、学校でそれまでに習った内容のうち、「理解」が不確かであったものや十分に身に付いていなかったものをしっかり身に付ける上で大いに役に立つからです。仕事をする上で一番大切な「自分の未来は自分の力で切り開いていくのだ」という物事に「挑戦する力」も、受験勉強で鍛えられるからです。
 
Q  最後に一言どうぞ。
  学校の勉強に打ち込みよい成績をとればとるほど、より多くの職業を選ぶことができます。つまり、選択肢(せんたくし)が広がります。選択肢が多いほど豊かな人生が送れるとも考えられます。
 時には働くことの意味や勉強する理由を考えてみませんか。
 
 社団法人経済同友会(東京)幹事、学校と企業・経営者の交流活動推進委員として、東京都内や千葉県内等の中学校から講演を依頼されているものです。
 
 
 
 
 
 
 





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