開倫塾
  教育産業では日本初の経営品質賞(栃木県)を受賞
 
 「雇用の維持を目指す企業」づくり
 
 1979年に栃木県足利市で創業、84年に株式会社として設立された開倫塾は、現在小・中学生などを対象に栃木県、群馬県で36校舎を展開する。県下では最多の塾生数約5600名を擁し、前期(2002年度)は塾生数が前年比で10%、売上高で15%以上の伸びをそれぞれ示した。
 開倫塾はその手堅い経営手腕でいま他塾の注目を浴びている。2000年度栃木県経営品質賞、会長賞を受賞、また2002年度には栃木県経営品質賞、知事賞を受賞した。この経営品質賞とは日本経営品質賞(経済産業省の外郭機関、社会経済生産性本部が窓口)の各県版で、教育関係での受賞は日本では初めてのことである。その基本理念は、顧客本位・独自能力・社員重視・社会との調和という4つの基本理念からなっており、この賞の基本的価値、能…度、信念そして行動基準を示している。
 「経済同友会の企業のトップに、この賞をとると会社が良くなると勧められて、97年ごろから準備してきました。自分の会社の理念、共通の価値観などのプロフィールを整理し、戦略の策定から、プロセスの結果、顧客満足の結果まで、すべて経過と結果を記述し審査されます。もともとは、失業は人間の尊厳を奪うことすらあるので社員の雇用維持を目指し、いかに労働生産性を上げるかということを考えていまして、ではその方法をどうするか、行き着いたのがこの経営品質賞であったわけです」と林明夫社長。
 栃木県経営品質賞で高く評価された表彰理由には次のように記されている。
 「開倫塾は塾の経営方針である『学ぶに値する塾づくり』『働くに値する職場づくり』『倒産しない会社づくり』を実践し、顧客の成功の実現に貢献するため、四つの教育理念『高い倫理」『高い学力』「高い国際理解」『自己学習能力の育成』を実践している」
 具体的には顧客の声を経営に生かすため、各種のアンケートを積極的に活用、たとえばお客様と位置づけた塾生、保護者に対して、入塾アンケートや退塾・卒塾者サーベイ、不合格者サーベイ、個別面談、教育相談室など、数々のアンケートや、対応策を実施しているが、特に退塾者に対しては担当者が自宅に電話、時間をかけて退塾の本当の理由を聞いている。そしてこれらの結果は運営会議などで共有し、改善策を講じ「学ぶに値する塾」をつくる。
 また「働くに値する職場づくり」のため教職員に対する満足度調査にも力を入れている。職場環境改善は教師の定着率の向上につながり、経営に直結するからだ。

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